ESG投資

 

ESGとは、Environment (環境)、Social (社会)、Governance (ガバナンス) の略。
ESG投資とは、ESGへの取り組みに優れた企業への投資活動の事。
近年、非財務情報を考慮する「ESG 投資」がグローバルに急拡大している。

ポイント

世界の機関投資家の運用資産の50%以上がESG投資に向けられ、今後も拡大するであろう。 PRI※①署名機関の預かり資産残高は59兆ドル(約7,300兆円)(2015年6月2日現在)

日本のGPIF※②は、2015年9月に国連責任投資原則(PRI※2)に署名し、ESGの取り組みにすぐれた企業への投資(ESG投資)を開始している。

企業はコアビジネス自体を国連の定めるSDGs※③に一致させ、積極的なESGへの取り組みを行い、能動的に投資家やステークホルダーに開示・説明等していくことが、投資家のニーズと一致することであり、企業価値向上を実現する。

 
 

※① PRI:国連責任投資原則(PRI)Principles for Responsible Investment
※② GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人 
※③ SDGs:Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標 

SRIとESGの違い

 

SRI:(Socially Responsible Investment)社会的責任投資。SRIとは、投資家が投資をおこなう際に、従来の投資基準に加え、投資先の企業の社会に対する責任や貢献を重視して投資をする方法。
 
SRIが主に倫理的な価値観の枠組みから始まったのに対し、ESG 投資は「環境・社会・ガバナンスを考慮することが長期的な企業価値の最大化に寄与する」といった長期的なリターンを追求するための手法 
 
CSR( corporate social responsibility):企業の社会的責任。企業が倫理的観点から事業活動を通じて、自主的に社会に貢献する責任のことである。


御社のESG分析、改善点、今後の取組み方、資料作成等
     

2006

責任投資原則:PRI
Principles for Responsible Investment

責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)とは、2006年当時の国際連合事務総長であるコフィー・アナンが金融業界に対して提唱したイニシアティブ。機関投資家の意思決定プロセスにESG課題(環境、社会、企業統治)を受託者責任の範囲内で反映させるべきとした世界共通のガイドライン。

 
ESG課題を考慮する事が機関投資家にとって投資リスクマネジメント基準及び社会的責任になるとされる。持続可能な社会の構築に向けて貢献できているかどうかに着目して企業を選別する投資手法。
 
2006年4月27日原則の公表後は、より多くの投資家による原則の選択の推進、有益な情報提供、著名機関での連携の促進が行われる。
 
責任投資原則は6つ原則からなり、35の行動が示されている。 
 

  1. 私たちは投資分析と意志決定のプロセスにESGの課題を組み込みます。
  2. 私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習にESG問題を組み入れます。
  3. 私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。
  4. 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
  5. 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
  6. 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。

 
 
世界のPRI署名機関投資家数

日本のPRI署名機関投資家数


2015

SDGs
Sustainable Development Goals
 持続可能な開発目標

2015年9月 国連は国際社会が2030年までに達成すべき17のゴール169のターゲットを制定

国連「持続可能な開発目標(SDGs)」は、企業を主要な実施主体の一つと位置付ける

今後は様々な投資原則や報告基準がSDGsに則した形で作成されるであろう

企業は従来の社会貢献活動のアプローチを改め、バリューチェーン全体における自社活動の社会・環境インパクトを総点検し、コアビジネスそのものをSDGsに一致させていくことが、戦略上の課題といえる

「持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)」は、最貧国の食料、教育、保健医療などの『ベーシック・ニーズ』に集中していた前身の「ミレニアム開発目標(MDGs: Millennium Development Goals)」とは 異なり、雇用と経済成長、産業化といった『経済課題』、持続可能な消費と生産、気候変動、生物多様性などの『環境課題』、腐敗対策やガバナンス強化といった『政治課題』など、17領域・169がターゲットである。
 
 
また、MDGsの対象が「途上国の貧困」だったのに対して、SDGsは、「先進国を含む世界全体の、経済・社会のあり方」を対象としており、経済活動による環境負荷を持 続可能な水準まで抑えつつ、資源や機会、人権などを巡る格差や不平等を是正することで、「我々の世界を変革する」(首脳宣言のタイトル)と宣言している。
 
 
そして、SDGsのもう一つの大きな特徴は、企業を主要な実施主体の一つと位置付けていることである。 
 
 
では、SDGsの論理を理解し、コアビジネスの中心に位置づけ、企業価値を高めるためにSDGsを活用するビジネス展開とはどのようなものか?
 
● 透明性と説明責任のルールづくりによる業界の牽引:
自社のサプライチェーンにおけるSDGsへのインパクトについて情報を開示することは、SDGs達成への進捗を「見える化」させるとともに、責任企業としての自社ブランド向上に大いに貢献する。
 
例) 2005年、ある大手ジーンズメーカーが、「生産現場における労働条件の改善策の一環」として、業界としては初めて、NGOの求めに応じて調達先企業のリストを公開した。ライバル企業もこの動きに追随し、同社は業界における調達行動の規範形成をリードすることで有利な地位を確保するとともに、「責任ある企業」としての評価を確立している。
 
(例) デンマークのある大手製薬企業は、年次サステナビリティ報告書の発行をやめ、年次報告書本体にサステナビリティを包括的に統合。今後はすべての SDGsを羅針盤として活用し、企業活動に統合していくとしている。米国の大手化学メーカーは、17のSDGsに対応する7つの自社独自のサステナビリティ目標を発表し、2025年までの達成を目指す。これらは社会的に正しいことをするというアピールであるとともに、圧倒的な水準のルールを先に定めることでそれぞれの業界を牽引し、リードしようとする意志の表れである。
 
 
● SDGsに即したしたルールへの適応:
これまで市場性が低いとされてきた地域や分野の課題解決について、国際機関、政府、市民社会組織などとの連携を通じ、課題解決に見合う水準のルールや規格の形成を促しつつ、これに適う商品やサービスを開発することで、新規市場における優位性 を確立することが可能になる。
 
(例)MDGs時代、そのターゲットにマラリア対策が含まれたことを受けて、G8 九州・沖縄サミットで大規模な官民合同の「世界エイズ・結核・マラリア対 策基金(現「グローバル・ファンド」)」が設立。この基金が求める水準に適合した殺虫剤処理蚊帳に対する需要が大幅に生まれることになった。 MDGsよりもはるかに多くの課題を対象とするSDGsの下では、このような政策イニシアティブが多数起こる可能性がある。
 
 
 


2015

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が
国連責任投資原則(PRI)に署名

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、資産運用においてESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みに優れた企業へ投資を行うESG投資の推進の一環として、同月16日に国連責任投資原則(PRI)に署名。

 

ESGの取組みに係る基本方針の中で、GPIFは投資先企業におけるESGを適切な考慮は「被保険者のために中長期的な投資リターンの拡大を図るための基礎となる企業価値の向上や持続的成長に資するものと考える」としており、スチュワードシップ責任を果たす一環としてPRIに署名。同時に運用受託機関が行っている投資先企業へのエンゲージメントの中でもESGを考慮した企業価値の向上や持続的成長のための自主的な取組みを促すとしている。
 
国内株式や外国株式の運用受託機関に対してはPRIへの署名状況について報告を求め、署名していない場合にはその理由を説明するよう求める。
 
GPIFがPRIに署名し、ESG投資の本格的な推進を決定したことで、日本国内におけるESG投資の流れは大きく加速。

 
 

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機関投資家が重要視するESG投資。
その中で、S(社会)には、従業員の健康と安全に該当する項目があります。
企業は企業価値向上に向けて、健康経営への取り組みとその積極的な情報開示が広く求められています。

ポイント

日本のGPIF※①は、2015年9月に国連責任投資原則(PRI※②)に署名し、ESGの取り組みにすぐれた企業への投資(ESG投資)を開始。GPIFの受託機関である機関投資家は投資先選定において、企業がESGへ積極的な取り組みをおこなっていることが、投資条件となる。

経済産業省は、東証と共同で「健康経営銘柄」の発表を2015年から開始。

経済産業省は、「健康経営優良法人」の発表を2017年2月から開始。

企業は、健康経営への取り組みを行い、積極的に投資家やステークホルダーに開示・説明等していくことが、投資家のニーズと一致することであり、企業価値向上を実現する。 

 

※① GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人
※② 国連責任投資原則(PRI)Principles for Responsible Investment 

 


2015

 経済産業省と東証が共同
健康経営銘柄
発表開始

経済産業省は、東証と共同で「健康経営銘柄」の発表を2015年から開始。
経済産業省は、東京証券取引所と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を「健康経営銘柄」として選定し、公表することで、企業の健康経営の取組が株式市場等において、適切に評価される仕組みづくりに取り組んでいる。

 
本取組は、日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に対する取組の一つ。
 
「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること。
企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待される。
 
本取組では、東京証券取引所の上場会社の中から「健康経営」に優れた企業を選定し、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介をすることを通じ、企業による「健康経営」の取組を促進することを目指している。
 
経営から現場まで各視点から健康への取り組みができているかを評価するため、
「健康経営が経営理念・方針に位置づけられているか」
「健康経営に取り組むための組織体制が構築されているか」
「健康経営に取り組むための制度があり、施策が実行されているか」
「健康経営の取り組みを評価し、改善に取り組んでいるか」
「法令を遵守しているか」
などの観点から評価を行う。
 
評価にあたっては、すべての上場会社に対し、健康経営の取り組み状況の把握と、個々の企業の優良な取り組み事例の収集・分析を目的として、従業員の健康に関する取組についての調査を行い、その分析・評価結果を銘柄選定の際の基礎資料として利用する。
 
 


2017

経済産業省
健康経営優良法人
発表開始

「日本再興戦略2016」では、保険者機能の強化等による健康経営等の更なる取組強化について、「日本健康会議において、健康経営に取り組む企業を2020年までに500社とする。
これに基づき、経済産業省では、次世代ヘルスケア産業協議会健康投資ワーキンググループ(日本健康会議健康経営500社ワーキンググループ及び中小1万社健康宣言ワーキンググループも合同開催)において認定制度の設計を実施。
平成29年2月21日、認定制度を運営する日本健康会議において、2017年度の認定法人として、大規模法人部門(ホワイト500)236法人、中小規模法人部門95法人が認定された。
 

健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度。
健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標とする。
本認定制度は、中小規模の企業や医療法人を対象とした「中小規模法人部門」と、規模の大きい企業や医療法人を対象とした「大規模法人部門」の2つの部門に分け、それぞれの部門で「健康経営優良法人」を認定。
 

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健康経営事業関連会社